予祝とは?スピリチュアルで気持ち悪いけど、祝っちゃったら叶うために動くことも
「予祝(よしゅく)」という言葉を聞いたことはありますか?最近では、願いを先に叶ったことにして祝うという逆転の発想が、スピリチュアル界隈で人気を集めています。けれども、現実主義な人からすれば「夢が叶う前にお祝いをするなんて気持ち悪い」「ただの儀式じゃないの?」と思ってしまうかもしれません。
しかしこの予祝、実はただのおまじないではなく、心理学や無意識の働きとも結びついている部分があります。本記事では、予祝という考え方の基本とそのやり方、そしてそれが本当に意味を持つのかどうかについて解説していきます。
予祝とは?未来の成功を先に祝ってしまうという逆転の願掛け
予祝とは、「予め祝う」という意味の通り、願いがまだ叶っていない段階で、それが叶ったという前提で喜びや感謝の気持ちを先取りして祝ってしまうという行為です。もともとは日本古来の風習に由来するとも言われており、たとえば稲作で豊作を祈って「豊作祝い」を先に行い、神様に願いを届けるような儀式がルーツだという説もあります。
現代の予祝では、もっと個人的な夢や目標に向けてこの手法が使われています。試験に合格した、理想の仕事が決まった、収入が増えた、理想のパートナーと出会えた…そうした“理想の未来”をあたかも現実になったかのように喜び、祝うことで、それが実現しやすくなるというのです。
予祝のやり方
予祝のやり方としてスピリチュアル界隈でよく行われているのは、まず「願いがすでに叶った状態」を強くイメージすることから始まります。その後、実際に叶った未来の自分になりきって「おめでとう!」と祝ったり、仲間と乾杯したり、自分への祝福の言葉を声に出すことが勧められます。
叶ったつもりで日記を書く「予祝日記」や、実際にお祝いの場を演出して、嬉しい感情を先取りする演技も人気です。この感情が潜在意識に働きかけ、現実を引き寄せるとされています。
気持ち悪い?予祝のやり方とスピリチュアルっぽさ
予祝のやり方にはいくつかバリエーションがありますが、基本的には「喜びを先取りする」というのが共通点です。たとえば、まだ叶っていない夢を「すでに叶ったこと」にして日記に書いたり、叶った自分を演じて乾杯をしたり、仲間同士で「やったね!おめでとう!」とお祝いをしたりします。
この“ごっこ遊び”のような行為が、一般的な感覚の人にはどうしても気持ち悪く映ることがあります。特に、服装や部屋の飾りつけなどを整えて神聖な儀式のように演出する人たちを見ると、「なんだか宗教っぽい」「ちょっと怪しい」と思ってしまうのも無理はありません。
しかし、予祝をしている人たちは本気で願いを叶えようとしています。中には、予祝した数か月後に臨時収入があった、理想の出会いがあった、という体験談も見られますが、それが予祝の効果なのかどうかは判断が難しいところです。
予祝は脳と無意識に働きかける心理的テクニック?
予祝の根拠として語られるのが「脳の認識の仕組み」です。人間の脳は、現実と想像を明確に区別することができず、強くイメージしたことを現実と錯覚する傾向があるといわれています。特に感情を伴った体験は、記憶や行動に強く影響を与えるため、叶った瞬間を喜ぶ“予祝”は、脳に強い印象を残すのです。
このような状態が繰り返されると、潜在意識に「私はその夢を叶える存在である」という前提がインストールされます。すると、日常の選択や行動が、無意識のうちに夢の実現に近づく方向に変わっていくのです。これは心理学でいう“コンフォートゾーンの書き換え”にも近い考え方で、なりたい自分を先に生きることで、現実があとから追いついてくるという仕組みです。
潜在意識にあるブロックを書き換えて、自分の目標へ突き進む方法
予祝はただのスピリチュアルでは終わらない可能性も
予祝という言葉の響きや演出が、どうしてもスピリチュアル的で受け入れにくいと感じる人もいるでしょう。確かに、非科学的なグッズの販売や高額なセミナーの中には、明らかにビジネス色が強いものも存在します。
それでも、予祝の本質が「自分の夢を強く意識すること」だとすれば、それ自体は決して悪いことではありません。むしろ、自分自身のビジョンを明確に描き、それを達成したときの感情を事前に味わうことで、実際の行動力やモチベーションが高まるのなら、十分に意味のある行為とも言えるでしょう。
重要なのは、予祝に頼りすぎないことです。予祝をしたから何もしなくていい、というのではなく、予祝を通じて自分を奮い立たせ、自然と行動するエネルギーに変えていくことが本来のあり方だといえます。
予祝は気持ち悪く見えても動くきっかけになることもある
予祝は、見る人によっては「なんだか気持ち悪い」と感じられる不思議な習慣かもしれません。しかし、その裏側には、人間の無意識や行動心理に基づいた願いを実現しやすくする仕組みが潜んでいます。
すごい実業家や、結果を残したアスリートなどでも、「私ならできます!」ということをみんなに宣言して有言実行する人っていますよね。それと同じような感じで、できた時のことを強く想像し、結果を残さなければならない状態に自分は持って行ってしまうというのは人によってはとても効果的な方法なのです。
最初は半信半疑でも、自分の夢に近づくために気持ちを高めたり、行動を起こすきっかけになったりするなら、予祝には一定の意味があるかもしれません。スピリチュアルを信じる信じないに関わらず、自分の未来をどう創るかを考える上で、予祝という行動がヒントになることもあるのです。