食・飲み物系2025年4月30日

朝の白湯でアルカリバランスを整える方法

風祈（かざのぎ）

4分56秒

白湯（さゆ）を朝にゆっくり飲むだけで、身体の内側からじんわりと整っていく――そんな感覚を経験したことはないでしょうか。
シンプルながらも奥深いこの習慣は、古代インドのアーユルヴェーダでも重視され、日本でも「体を温める健康法」として人気が高まっています。
実はこの白湯、単に「体を温める」だけでなく、体内のアルカリバランスを整える働きにもつながっているのです。

アルカリバランスとは？体の内側を整える目に見えない軸

私たちの体は、常に「pH（ペーハー）」と呼ばれる酸性・アルカリ性のバランスの中で機能しています。
血液や体液のpHはおおむね7.35〜7.45という弱アルカリ性に保たれており、この絶妙なバランスが乱れると、代謝や免疫、消化吸収、老廃物の排出といった生命活動のすべてに影響が及ぶとされています。

しかし現代の食生活では、白米、パン、肉類、加工食品、砂糖、コーヒー、アルコールといった酸性に傾きやすい食品の摂取が多くなりがちです。その結果、体内は「酸性体質」へと傾き、慢性的な疲労感、冷え、肌荒れ、便秘、ストレスの蓄積といった不調を引き起こすことがあります。

このような状態をリセットし、体本来の働きを取り戻すには、アルカリ性食品や習慣によってバランスを整えることが重要です。そして、その第一歩として非常にシンプルかつ効果的なのが、「朝に白湯を飲むこと」なのです。

なぜ白湯がアルカリバランスに効果的なのか

白湯とは、水を一度沸騰させてから適温まで冷ましたもの。
水道水の塩素や不純物が取り除かれ、まろやかなエネルギーを持った水に変わるとされています。
この白湯を朝いちばんに飲むことで、眠っていた内臓がやさしく目覚め、胃腸が温まり、排泄が促される効果が期待できます。

白湯にはミネラルやアルカリ性の成分が含まれているわけではありませんが、体内の巡りを促進し、酸性の老廃物の排出を助ける間接的な役割を果たします。
また、体が冷えているときには内臓機能が低下し、代謝も落ち込みやすくなりますが、白湯で体を「温めながら流す」ことで、体内のバランスを緩やかに整えることができるのです。

とくに、起床直後の身体は水分が不足し、内臓の動きも鈍くなっています。そんなとき、白湯をゆっくりと飲むことで、内臓をいたわりながら目覚めさせ、腸の動きを助け、余分な酸を排出する準備が整います。

朝の白湯の飲み方と続けるコツ

白湯を飲むタイミングは、朝起きてすぐ、何も口にする前が最適です。
マグカップ1杯（150ml〜200ml程度）を、ゆっくり、数回に分けて飲みます。
決して一気に流し込まず、「すするように」飲むのがポイントです。
目を閉じて味わいながら飲むことで、自律神経も穏やかに整いやすくなります。

沸かす水は水道水でも問題ありませんが、浄水や天然水を使うとよりスムーズに飲みやすく感じることがあります。
一度沸騰させたあと、50〜60℃くらいの「少し熱め」と感じる程度まで冷ましてから飲むと、胃腸に負担をかけず自然に吸収されます。

習慣にするコツは、「朝起きたらまず白湯」と決めておくこと。
コーヒーやお茶を飲む前のリセットウォーターとして位置づけると、自然に続けやすくなります。

白湯習慣がもたらす嬉しい変化

白湯を習慣にすることで、アルカリバランスが安定し、体にさまざまな良い変化が訪れることがあります。
便通が整い、肌のくすみが取れたり、冷えが軽減されたり、代謝が活性化することで体が軽く感じられることもあるでしょう。
体が本来のバランスに戻ることで、イライラや気分の浮き沈みもやわらぎ、精神的にも穏やかになっていくと感じる人も少なくありません。

さらに、身体の流れが整うことで、「なんとなく運が良くなった」「良い出会いが増えた」「物事がスムーズに進むようになった」と感じる人もいます。
東洋思想では、「気の流れ」「水の巡り」が整うと、運気も自然と上昇すると考えられており、白湯習慣はその入り口ともいえるのです。