マコモ湯問題とは?風呂の湯を変えない頭おかしいやばい状態とスピリチュアル

「マコモ湯」という自然由来の入浴剤が、近年スピリチュアルな界隈で注目を集める中、ある出来事がSNSで大炎上しました。その発端は「お湯を変えずに使い続けることで発酵し、パワーが増す」という不可解な使用法がスピ系インフルエンサーによって広められたこと。本来マコモ湯は、日本古来の神聖な植物「マコモ」を活かした入浴剤であり、正しく使えばリラックス効果が期待できる自然派商品です。しかし、この誤った使い方によって衛生面での問題が指摘され、「頭おかしい」「やばすぎる」と一般層から猛批判を浴びる事態となりました。本記事では、マコモ湯の正しい使い方を再確認しつつ、なぜこのような炎上騒動が起こったのかを丁寧に解説します。マコモ自体に罪はないという立場を前提に、スピリチュアル的思考がいかに暴走するかを明らかにします。
マコモ湯とは?自然派入浴剤として注目される理由
「マコモ湯(真菰湯)」とは、日本に古くから自生するイネ科の植物「マコモ(真菰)」を原料にした自然派の入浴剤です。マコモは古代より神事に使われてきた神聖な植物で、出雲大社などでも「神聖な場を清める草」として知られています。
マコモ湯の特徴は、自然の恵みである植物のエキスを取り入れ、身体を温めながらリラックス効果を得られる点です。また、マコモは近年「腸内環境を整える」「デトックス」などの効果をうたうサプリメントやドリンクにも使われ、健康志向・自然派志向の人々から人気があります。
ただし、マコモ湯自体はあくまでも自然素材の高価な入浴剤の一種であり、特別な「奇跡の水」ではありません。
「お湯を変えないマコモ風呂」がSNSで話題に
問題となったのは、「お湯を変えずにマコモ湯を繰り返し使い続ける」という特殊な使用法をスピリチュアル系インフルエンサーがSNSで発信し、それが拡散されたことです。
投稿内容には、
「お湯を変えずに使い続けると、発酵してエネルギーが高まる」
「マコモの波動が強まり、場が浄化される」
「神聖なマコモ湯に菌が宿り、高次の存在とつながれる」
などといった、科学的根拠のないスピリチュアルな主張が並び、多くの人々が「頭おかしい」「やばすぎる」と騒然となりました。
炎上時の時系列まとめ
マコモ湯問題が注目を集めたのは、2024年〜2025年頃のSNS投稿が発端でした。あるスピリチュアル系の発信者が「マコモ湯はお湯を変えずに使い続けると発酵が進み、エネルギーが高まる」といった内容をInstagramやX(旧Twitter)に投稿。
黒く濁った湯を「聖なる水」として公開し、多くのフォロワーがそれに追随しました。やがて衛生的な懸念を抱いた一般ユーザーが「菌が繁殖して危ないのでは?」と指摘。一部医療関係者も参戦し、皮膚炎や感染症のリスクがあるとして注意喚起が行われました。その後、「頭おかしい」「やばい」といった批判が相次ぎ、炎上は拡大。テレビやネットニュースでも取り上げられ、メーカーにも問い合わせが殺到しました。
結果として、マコモ湯自体ではなく、スピリチュアル的な誤用と拡散行為が問題視された格好です。
マコモ湯の正しい使い方に「お湯を変えない」は存在しない
ここで大事なのは、マコモ湯自体が悪いわけではないということです。
マコモ湯の商品説明書には、お湯を変えずに使い続けるような使用法は一切記載されていません。そもそも浴槽のお湯は日々の入浴で汚れや雑菌が溜まり、衛生的には毎日入れ替えるのが常識です。
「発酵してエネルギーが上がる」と信じ込んだ一部のスピリチュアル愛好者たちが、勝手に独自の解釈で使い続けた結果、雑菌が繁殖するリスクや健康被害の懸念が指摘されるまでに至りました。
一部では、皮膚病や感染症の可能性、場合によっては免疫力の低い人にとって命に関わるリスクもあるとされ、非常に危険な行為です。
なぜスピリチュアル界隈で暴走が起きたのか?
この「マコモ湯問題」が炎上した背景には、いくつかのスピリチュアル的思考の危うさが絡んでいます。
こうした一連のスピリチュアル思考が合わさった結果、非常に非衛生的で健康リスクの高い行為にまで踏み込んでしまった人たちが登場し、SNSで拡散されてしまったのです。
「マコモは悪くない」スピリチュアルの誤用が問題
あらためて強調しておきたいのは、マコモそのものは悪くないという点です。
マコモは日本の自然が育んだ素晴らしい植物であり、正しく使えば癒しの効果を得られる可能性もあります。マコモ湯も、他の自然入浴剤と同様にリラックスや入浴の楽しみを高めるツールです。
問題は、それを過剰に神格化し、非科学的な思い込みで誤った使い方を広めてしまうスピリチュアル的な行動パターンです。
今回の件は、「自然派」や「健康志向」と「スピリチュアル」が混ざることで、どこまで行っても理屈の通らない暴走を生み出しうるという実例となりました。
マコモの歴史的・文化的背景
マコモ(真菰)は、古来より日本全国の湿地や川辺に自生してきたイネ科の多年草です。特に出雲大社や伊勢神宮では、神事の場でマコモを敷いたり、マコモ製のしめ縄を使用したりするなど、「神聖な植物」として重要な役割を果たしてきました。
また、奈良時代の『万葉集』などにもその存在が記されており、薬草や祭具、食材としても用いられてきた歴史があります。葉には殺菌効果や鎮静作用があるとされ、民間療法ではお茶や枕に使われることも。昭和以降は健康食品やサプリメントとして加工されるようになり、腸内環境改善やデトックス効果を謳う商品も増加。こうした「自然の力」を感じさせる背景が、現代のスピリチュアル志向と結びつき、「神聖で特別な植物」というイメージが過剰に広まる要因となっています。
マコモ湯問題は「スピリチュアル思考の危うさ」の象徴
「マコモ湯問題」は、単なるお風呂の入浴剤をめぐる話ではなく、スピリチュアルな思い込みが社会的・健康的な問題に発展する例として注目されました。
マコモ湯は本来、安全に楽しめる自然派入浴剤です。しかし、それを神秘的な力と誤認し、「お湯を変えずに使い続ける」といった独自のスピリチュアル解釈を加えることで、他者に迷惑をかけたり、自身の健康すら危険にさらすことにもなりかねません。
自然や伝統文化を尊重することは大切ですが、科学と衛生の知識に基づいた適切な判断を忘れてはなりません。