開運とは何か 運がいい人に共通する考え方と今日から始められる習慣

「あの人は運がいいな」と思ったことは、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
特別に才能があるわけでもないのに、なぜか良い縁に恵まれる人。大変な時期があっても、気づけばうまく切り抜けている人。それに比べて自分は、頑張っているつもりなのに、なかなか報われない。そんなふうに感じてしまう夜もあります。
お金のこと、仕事のこと、人間関係のこと。どれもうまくいかないと感じるとき、人はつい「自分には運がないんだ」と結論づけてしまいがちです。
けれども、開運の世界で長く語り継がれてきたことを丁寧に見ていくと、運というものは生まれつき決まった量が配られるものではなく、日々の考え方や行動によって流れが変わっていくものだという考え方が根底にあります。
この記事では、そもそも開運とは何なのかという話から、運がいい人に共通する考え方、そしてお金をかけずに今日から始められる習慣まで、順番にお伝えしていきます。難しいことも、高いものを買う必要もありません。今の自分のままで始められることだけをまとめました。
開運とは「運を良くすること」ではありません
開運という言葉を分解すると、「運を開く」と書きます。
ここで大事なのは、「運を作る」でも「運を増やす」でもなく、「開く」という言葉が使われている点です。開くというのは、もともとそこにあるものが、閉じていた状態から通じるようになるということです。
つまり開運とは、どこか遠くにある運をわざわざ引っ張ってくることではなく、本来自分に流れてくるはずだった運の通り道が詰まっているのを、丁寧に開けていく作業だという捉え方ができます。
運は「余白」に入ってきます
スピリチュアルの世界でも、風水の世界でも、繰り返し語られてきたことがあります。それは「運は空いているところに入ってくる」ということです。
物でいっぱいの部屋には、新しいものが置けません。予定でぎっしり埋まった手帳には、思いがけないお誘いを書き込む余地がありません。同じように、不安や不満や焦りでいっぱいになった心には、新しい気づきや縁が入ってくる隙間がなくなってしまいます。
「足りない、足りない」と思い続けている状態は、心が欠乏でぱんぱんに膨らんでいる状態でもあります。だからこそ、開運の第一歩は「何かを足すこと」ではなく「詰まりを取ること」から始まります。
古い哲学が同じことを言っています
この考え方は、決して現代のスピリチュアルが新しく言い出したことではありません。
今から約2500年前、古代中国の思想家である老子は、器は中が空っぽだからこそ水を注ぐことができ、部屋は空間があるからこそ人が住めるのだと語りました。何もない部分にこそ、はたらきがあるという考え方です。
この老子の思想については道(タオ)とは何か 老子が説いた自然の摂理に逆らわない生き方で詳しく解説していますので、興味のある方は合わせて読んでみてください。
運がいい人に共通する5つの考え方
運がいいと言われる人たちを観察していくと、才能や環境よりも、考え方の癖に共通点があることに気づきます。ここでは代表的な5つをご紹介します。
1. すでに持っているものに目を向けています
運がいい人は、自分にないものを数えるより、すでにあるものに気づくのが上手です。
健康な体があること、住む場所があること、話を聞いてくれる人がひとりでもいること。当たり前だと思っていることの中に、実はかなりの豊かさが隠れています。
これは「贅沢を言うな」という説教ではありません。人間の脳は、意識を向けたものを拡大して受け取る性質があります。足りないものばかり見ていると、足りない現実がどんどん目に入るようになる。逆に、あるものに目を向ける習慣がつくと、あるものが増えていくように感じられるのです。
この「すでに満ちている」という感覚については、アバンダンスの意味とは?あり余るほどの無限の豊かさは幸せなのか?で深く掘り下げています。
2. 人と比べる時間が短いです
比較は、ほとんどの人が抱えている運気の詰まりです。
特に現代はSNSによって、他人の一番良い瞬間だけが24時間流れ込んできます。旅行、食事、収入、家族。本来なら知る必要のない他人の生活が、常に自分の物差しとして目の前にある状態です。
運がいい人は、まったく比べないわけではありません。ただ、比べたあとに「じゃあ自分はどうするか」という自分の話へ戻ってくるのが早いのです。他人の人生をどれだけ眺めても、自分の人生は1ミリも進みません。
3. 言葉を選んでいます
日本には昔から「言霊(ことだま)」という考え方があります。口にした言葉には力が宿り、その通りの現実を引き寄せるという思想です。
「どうせ無理」「疲れた」「お金がない」。こうした言葉を口癖にしていると、脳はその方向で物事を探し始めます。そして本当に、無理な理由と疲れる出来事とお金がない現実ばかりが目につくようになります。
運がいい人は、無理にポジティブなことを言うわけではありません。ただ、ネガティブな言葉を自動的に口に出さないだけです。この差は、積み重なると想像以上に大きくなります。
4. 頑張りすぎていません
意外に思われるかもしれませんが、運がいい人ほど「力の抜きどころ」を知っています。
すべてを自分でコントロールしようとして、結果までも力ずくで引き寄せようとすると、心はどんどん硬くなります。硬くなった状態では、目の前のチャンスにも気づけません。
できることは全力でやる。そして結果は手放して、流れに委ねる。この切り替えができる人は、無駄に消耗せず、長く運を保ち続けられます。
この「力を抜いて生きる知恵」は、老子が説いた無為自然という思想そのものです。詳しくは無為自然(むいしぜん)とは何か 老子が2500年前に示した力を抜いて生きる知恵をご覧ください。
5. 感謝を口に出しています
運がいい人は、当たり前のことにお礼を言います。
レジで受け取るとき、道を譲ってもらったとき、家族が何かをしてくれたとき。特別な場面ではなく、日常の小さな場面で自然に「ありがとう」が出てきます。
感謝は、実は先ほどの「すでにあるものに気づく力」そのものです。感謝が出てくるということは、自分が何かを受け取っていると認識できているということ。この認識が習慣になっている人は、常に「満たされている側」の感覚で生きています。
運が下がっているときに起きやすいこと
逆に、運の流れが滞っているときには、いくつかの共通したサインが現れます。心当たりがあるかどうか、確認してみてください。
家が散らかり、掃除する気力がなくなります
気力が落ちているときは、まず身の回りが乱れます。玄関に物が積み上がり、洗い物がたまり、床が見えなくなる。そして散らかった空間にいることで、さらに気力が落ちるという悪循環に入っていきます。
会うと疲れる人と、なんとなく関わり続けてしまいます
愚痴ばかり言う人、こちらを下げてくる人、会ったあとにどっと疲れる人。本当は距離を置いたほうがいいと分かっているのに、情や義理から関係を切れずにいる状態です。
こうした相手との向き合い方については、運気を下げる疫病神みたいな人間を追い払う方法で具体的な対処法をまとめています。
財布の中がぐちゃぐちゃになります
レシートが折り重なり、ポイントカードで膨れ上がり、小銭がじゃらじゃら鳴っている財布。お金の居心地が悪い状態は、金運の詰まりを表すサインとされています。
「どうせ」が口癖になります
どうせ自分なんて、どうせうまくいかない、どうせ変わらない。この言葉が出始めたら、運の流れがかなり滞っている合図です。
お金をかけずに今日から始められる開運習慣
ここからは、実際に何をすればいいのかという話に移ります。高価な開運グッズも、遠くのパワースポットへの旅行も必要ありません。今日、この瞬間から始められることだけをご紹介します。
玄関だけを片付けます
風水では、玄関は運気の入り口とされています。すべての気は玄関から入ってくるという考え方です。
家全体を掃除しようとすると気が重くなりますが、玄関だけなら10分でできます。靴を並べ、たたきを拭き、余計な物をどける。それだけで、家に入ったときの空気が変わるのを感じられるはずです。
ポイントは、完璧を目指さないことです。今日は靴を揃えるだけでも構いません。手をつけたという事実が、止まっていた流れを動かします。
朝、カーテンを開けて外の空気を入れます
気力が落ちているときほど、部屋の空気は動かなくなります。朝起きたら、まずカーテンを開けて窓を少し開ける。冬なら数分でも構いません。
朝日を浴びることは、体内時計を整え、心を安定させる働きがあることが医学的にも知られています。開運の習慣であると同時に、心身を整える現実的な習慣でもあります。
財布のレシートを毎晩出します
財布の整理は、金運の習慣の中でもっとも手軽で効果的なもののひとつです。
毎晩、財布からレシートを出す。それだけです。使っていないポイントカードも抜き、お札の向きを揃える。お金にとって居心地の良い場所を作ってあげるという感覚です。
もし財布そのものを新しくしたいと考えている方は、開運財布はどんな色?メンズ・レディースでおすすめの開運財布とその理由で色や素材の選び方をまとめていますので参考にしてみてください。
ネガティブな言葉を1日1回だけ飲み込みます
言葉を全部変えるのは無理があります。そこで、1日1回だけと決めてみてください。
「疲れた」と言いそうになったとき、1回だけ飲み込む。「どうせ」と言いそうになったとき、1回だけやめておく。それだけで十分です。小さな成功体験が、少しずつ言葉の癖を変えていきます。
お礼を言う回数を1日3回に決めます
感謝が大事だと言われても、感じられないときは感じられません。だから、感情ではなく回数で決めてしまいます。
1日3回、誰かに、あるいは何かに「ありがとう」と言う。コンビニの店員さんでも、家族でも、雨が止んだ空にでも構いません。回数を決めておくと、感謝を探す目線が自然と身につきます。
湯船に塩をひとつかみ入れます
日本では古くから、塩には清めの力があるとされてきました。嫌なことがあった日、人に疲れた日は、粗塩をひとつかみ湯船に入れて浸かってみてください。
スーパーの粗塩で十分です。「今日の疲れを流す」という意識を持って入ることが、いちばん大切な部分になります。
音楽を1曲だけ、心を込めて聴きます
気持ちが落ちているとき、心を切り替えるのに音楽は大きな助けになります。
自然の音やクラシック音楽には「1/fゆらぎ」と呼ばれる特有の変動が含まれており、リラックスに関わる脳波との関連が研究されています。この話についてはクラシック音楽や歌手の「1/fゆらぎ」効果は本当?嘘?で科学的な視点から詳しく解説しています。
暦の力を借りるという方法
自分の力だけで気持ちを立て直すのが難しいとき、外側にきっかけを求めるのは決して悪いことではありません。その代表的なものが、日本に古くから伝わる吉日です。
何かを始めたいときは一粒万倍日
一粒の籾が万倍に実るという意味を持つ吉日で、年間およそ60日あります。新しいことを始める日として最適とされており、貯金を始める、口座を開く、財布を使い始めるといった行動に向いています。
詳しくは一粒万倍日の意味とは?やってはいけないこと、するといいことをご覧ください。
人生の大きな一歩には天赦日
天がすべての罪を赦すとされる、暦の中で最上位の吉日です。年に5日から6日しかありません。開業、入籍、大きな決断など、人生の節目に選ばれることの多い日です。
由来や過ごし方については天赦日の意味とは?やってはいけないこと、するといいことで解説しています。
迷ったときは大安
もっとも身近な吉日が大安です。一日を通して何をしても吉とされており、凶となる時間帯がありません。カレンダーにも載っているので、確認するのも簡単です。
大安の由来や、大安の次に良い日については大安の意味とは?なぜ吉日なのか、次にいい日は?にまとめています。
吉日を使う本当の意味
正直に言えば、吉日に科学的な根拠があるわけではありません。
それでも吉日に意味があるのは、「今日は特別な日だ」と自分に言い聞かせることで、意識と行動の質が変わるからです。ずっと先延ばしにしていたことに手をつける口実として、これほど便利なものはありません。
運を変えるのは日付ではなく、その日に動いた自分自身です。吉日は、その背中を押してくれる存在だと考えてみてください。
神社へ行くという選択肢
心が疲れているとき、神社の境内に入ると空気が変わるのを感じることがあります。
お金はかかりません。お賽銭も、無理のない金額で十分です。大切なのは、日常の流れから一度出て、静かな場所に身を置くという行為そのものです。
参拝するときは、お願い事を並べる前に、まず今日ここまで来られたことへの感謝を伝えてみてください。そのうえで「これから頑張ります」と宣言する。神社は何かをもらいに行く場所というより、自分の心を整え直しに行く場所だと考えると、帰り道の感覚がずいぶん変わります。
東京近郊にお住まいの方は、東京の最強開運神社 ご利益別に厳選した参拝したい神社8選で願い事別におすすめの神社をまとめていますので、通いやすい場所から選んでみてください。
すぐに変わらなくても大丈夫です
ここまで色々とお伝えしてきましたが、最後に一番大事なことをお話しします。
開運の習慣を始めても、翌日から人生が劇的に変わることはほとんどありません。むしろ最初のうちは、何も変わっていないように感じられるはずです。
それでも構いません。
玄関を片付けた自分、レシートを出した自分、ありがとうと言えた自分。その積み重ねが、じわじわと自分自身への信頼を作っていきます。そして自分を信頼できるようになった人のところには、不思議と人も機会も集まってきます。
運がいい人というのは、特別な力を持っている人ではありません。小さな行動をやめずに続けた結果として、いつのまにか流れの良い場所に立っている人のことです。
まとめ
開運とは、どこかから運を引っ張ってくることではなく、自分の中と身の回りにある詰まりを取り、運が入ってくる余白をつくることです。
そのために必要なのは、お金でも才能でもありません。玄関を片付ける10分、レシートを出す30秒、ありがとうと言う3回。そんな小さなことの積み重ねです。
今、うまくいっていないと感じている方へ。それは運がないからではなく、少し疲れて、流れが止まっているだけかもしれません。
今日ひとつだけ、この記事の中で一番簡単そうだと思ったことを試してみてください。靴を揃えるだけでも構いません。その小さな一歩が、閉じていた運を開く最初のきっかけになります。


